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蝉しぐれ

[2017.07.24]

「暑い 暑い! こんな暑い夏は初めてや」「ホンマですね、体調崩されていませんか?」 毎年 夏になると行われる診察室での最初のやり取りです。

 

7月11日の朝、診療所の駐車場で蝉が鳴いているのを聞きました。去年より1日早い蝉の初鳴きでした。毎年、蝉の声を聞くと「夏が来たな~」と感じます。同時に『プール熱や手足口病・食中毒などの感染症が多くなりそうだな』とか『熱中症やお年寄りの脱水症予防などの啓蒙をしっかりしなくちゃ!』というようなことが頭をよぎります。

 

ところで、患者さんもおっしゃるとおり、私も毎年 毎年 どんどん夏が暑くなっていくように思えます。数年前の気象庁のデータですけれど、8月の平均気温、大阪は沖縄の那覇を抜いて日本一だったそうです。8月中の真夏日の日数も大阪は全国トップクラス。熱帯夜の日数も大阪は沖縄・鹿児島の次ぐらいにランクインすることが多いそうです。昼間だけではなく夜も暑い! 大阪はこの100年で平均気温が約2度上昇しているそうです。これは全国平均の約2倍のペースだそうです。こうなると患者さんがおっしゃる「暑い 暑い! こんな暑い夏は初めてや」は正しい感覚だという事になります。

 

これだけ暑いと、やはり熱中症対策は非常に重要です。水分や塩分をこまめにとることは重要ですが、持病によってはまた少し違った注意点があります。ぜひ診察室でお聞きください。

昔と違い気密性の高い住宅環境ではエアコンなどをうまく使うのも効果的です。疲れたら休息をとることも重要です。それと高齢者の熱中症の数が当院でも年々増えてきています。

高齢者は汗をかきにくく体温調節がうまくできなかったり、感覚が鈍くなってあまり暑さを感じにくくなったり、また若い人ほどのどが渇きにくくなるためあまり水分を飲まないことが多く、室内にいても熱中症になりやすいのです。「夜中にトイレに行くのが嫌だから水は飲まん!」このような高齢者は要注意です。

 

私の家の近所では、7月に最初に聞く蝉しぐれは「ジー  ジー  ジー」と聞こえます(人によって聞こえ方が違うと思いますが)これはクマゼミ?かアブラゼミ?かなと思います。この鳴き声は先にも書きましたように「夏が来た~」と感じます。夏も少し進んでくると夕暮れ時に「カナ  カナ  カナ」と私には聞こえるヒグラシが鳴き始めます。これはどことなくもの哀しげに聞こえますし、暑さより涼しさを感じます。お盆のころから鳴き始めるツクツクボウシは、夏の終わりを告げているようにも思えます。夏の風物詩の一つである「蝉しぐれ」。皆さんはどのようにお感じになりますか?

 

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