我が国は今まで経験したことのない超高齢化社会を迎えています。加えて病院のベッド数の規制や入院期間の短縮化が進んでいることが背景にあり、自宅などで療養される方が多くなってきました。
このように自宅や病院以外の療養先で行われる医療のことを 「在宅医療」 といいます。
一昔前の在宅医療というとすぐ思い浮かべるのがいわゆる「往診」です。
しかし、現在医師が行っている在宅医療は 「往診」 だけではなく 「訪問診療」という診療形態があります。
往診とは、 急な病状の変化に対して通院が困難な患者さんから臨時の要請を受けて自宅を訪問して診療を行うことを言います。
訪問診療とは、定期的な外来診療の在宅版のようなイメージです。
定期的かつ計画的に診療が必要であるが通院が困難な患者さんに、月1~2回自宅を訪問して診療を行うことを言います。
このように、現在の在宅医療は 「訪問診療」 と 「往診」 を組み合わせて行われるものです。
これにより 「定期的な医師の訪問診療」 と 「24時間365日対応」 が可能になります。
当院では平成元年開業以来、一貫して在宅医療に積極的に取り組んできました。平成12年の介護保険制度開始と同時に居宅介護支援事業所やヘルパーステーションを併設し、在宅で療養をされている方を生活面からも支援することにより、より充実した在宅療養ができるように取り組んでいます。
在宅医療の特徴とこれを支える人々
在宅医療は自宅や施設という生活の場で行われる医療です。
病院と違い、普段の生活をしながら療養するため生活面での支えがなければ十分な療養はできません。
医師以外にも、 訪問看護師・薬剤師・ ケアマネジャー 各種福祉サービスなどの多くの職種の人々が一人の患者さんを医療面・生活面の両方面から支えることにより安心して自宅 で療養できるのです。
これを多職種連携あるいは在宅ケアネットワークといいます。
当院の在宅医療
当院は30年以上前より在宅医療に積極的に取り組み、 現在は 「強化型在宅支援診療所」として在宅で療養される方を24時間365日体制で管理 しています。
また当院では 「ケアプランセンター」 「ヘルパーステーション」を併設しており、自宅で療養される方を医療面のみならず生活面からも支えることにより、より充実した在宅療養ができるよう支援しています。
また、多くの機関病院と病診連携をとり病状の急変や悪化にも対応しています。
また地域の福祉サービス事業所や地域包括支援センターなど とも常に密接な連携を取り合って、 できるだけ自宅で安心・安全な療養ができるように支援しています。
在宅医療の対象となる方
- 高齢に伴い通院が困難になった方
- 癌の患者様で自宅療養をしており、通院が困難な方
- 認知症で通院が困難な方
- 麻痺やざまざまな理由で体の自由がきかなくなり、通院が困難な方
- 家庭の事情やその他何らかの事情で通院が困難な方
- その他
在宅医療でできること
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計画に基づき、患者さんの自宅を訪問して診療を行うことを「訪問診療」といいます。また急な症状の悪化などで臨時に患者さん宅を訪問して診療を行うことを従来から「往診」といい、この2つの診療形態をまとめて在宅診療といいます。
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自宅での診療は、通常の診察以外に、必要に応じて点滴や注射、血液検査なども行います。また病状によっては在宅酸素療法・胃ろう管理・尿道カテーテル管理なども行います。
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病状により一時的な入院治療や精密検査が必要な場合は連携病院へ速やかに紹介いたします。これを「病診連携」といいます。また医師だけではなく、看護師による「訪問看護」、歯科医師による「訪問歯科診療」、薬剤師による「訪問薬剤指導」、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などによる「訪問リハビリテーション」、さらに管理栄養士による「訪問栄養指導」なども行えます。これらをまとめて在宅医療といいます。
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このような様々な医療系サービス以外にも、在宅で療養するには自宅生活をサポートする介護系サービスも同時に行う必要が多々あります。介護系サービスを導入するには介護保険制度を利用することが多く、ケアマネージャーによる管理が必要になります。当院では、その他に訪問介護、居宅介護支援を行っています。詳しくは以下のボタンよりご覧ください。
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このように、様々な医療系・介護系サービス行う人々は、お互い緊密な連携をとりながら患者様の自宅療養をサポートしていきます。これを「多職種連携」といいます。これにより24時間325日の対応が可能となり、超高齢の独居患者さんや末期癌で自宅療養されている方などでも、住み慣れた自宅で最後まで療養していただけることができるようになっています。
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その他、医療技術の進歩に伴い様々なことができるようになってきています。今後ますます在宅医療は充実していくものと思われます。
お申し込み方法
通常は患者様ご自身またはご家族の方が、直接当院にご相談していただきます。
直接ご相談しにくい方は、「地域包括支援センター」やお世話になっているケアマネージャーやヘルパーさんを通じて当院に相談されても結構です。入院中の方で、退院後に在宅療養をされる方は、入院中の病院の医療相談員を通じて当院ご相談されることをおすすめいたします。
その他、在宅医療についてご不明なことがございましたら、お気軽に当院までご連絡ください。